日本産のうるしの美しい表情に魅せられ、全国でも先駆けて国産うるし100%の工房を立ち上げました。純粋な“和うるし”のみで、物作りをしています。漆の苗を植え、漆の畑をつくり、この“和うるし”という希有な素材を後世に残していきたいと考えております。 日本産うるし独特のデリケートな表情を多くの方にごらんいただければと嬉しいです。 すべて、高品質の国産漆(岩手県/浄法寺産漆、茨城/奥久慈漆・大子漆等)を100%使用しています。国産漆でありさえすれば、必ず高品質、品位が高いとは言えません。工房で見極めた高水準の品質の漆のみ収集し、それを独自の方法で熟成をさせ、最高にスペックを高めた状態で使います。この扱いは独自のため他の工房ではみられないものです。 昨今では見ることさえ難しくなった純粋な国産漆の美しい表情を多くの方に見ていただき、国産漆に対するご理解と愛情を深めていただこうと考えています。 日用使いのうつわ、椀、カップ、箸、スプーン及び、日常使いのための重箱、弁当箱などは、現在の漆工芸では欠かせないものとなっている溶剤(灯油、テレピン油など)を、木地固めから上塗りまで一切使用せずに制作しております。 また、朱漆の顔料は水銀朱ではなく、非水銀系の顔料「王冠朱」やベンガラを使用しております。 作家紹介 松本和明 1970年、香川県高松市出身。塗師の父より幼少の頃から仕事を教わる。香川県漆芸研究所の研究生・研究員を修了。2000年、文化庁の委任団体、日本うるし掻き技術保存会の研修生として岩手県に赴き、うるし掻きの技術を習得する。 2005年『平成17年度』文化庁新進芸術家国内研修制度』の研修者となる。 文化庁委任団体 日本うるし掻き技術保存会準会員。 message お爺ちゃんの職人さん達が、あれもこれもと沢山の事を教えてくれました。良い素材、良い道具、良い技術、かつてあっただろう最高の物に思いを馳せ、慎ましく形の無いものを繋いで行く地道な作業が、静かに楽しみなのです。 作家紹介 宮崎佐和子 1969年、香川県丸亀市出身。高松工芸高校卒。出版社勤務ののち、香川県漆芸研究所の研修生を修了。2000年、香川県の国内研修制度の研修生として、 東京都青梅市の朱文筵工房と岩手県安代漆器センターにて、生活の器作りを学ぶ。各地でうるし掻きを体験し、2001年松本と工房をひらく。現在は主にうる しの絵画を手がけている。 日本文化財漆協会会員。 message 木からいただいだ命を大事にして作品作りをしていきたいと思っています。
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