国立公園大山の山麓米子市より12キロメートルほど南へ行った山間で法勝寺川の清流を前にして煙を上げている窯場が法勝寺焼であります。法勝寺焼は明治の末年・36年に初代安藤秀太郎が現在の場所に築窯し、法勝寺村(旧名)の地名による法勝寺の銘印を付し、茶碗・花器など等を制作発表して広く名を知られるようになりました。 初代秀太郎は当時の旧家(屋号花屋)安藤屋に生まれ、松浦久次朗の弟子として陶業を習い、出雲・伯耆・石州の名窯を遍歴して長所を学び研究して帰郷し、伝統の技法に独特の創意を盛った現在の法勝寺焼の完成に一生を捧げました。 二代目嘉章、三代晨男、四代真澄、そして現在は五代愉理が法勝寺焼の陶法を受け継ぎ、新しい現代感覚と生活様式に適合する作品に日夜挑戦しています。陶土、釉薬はすべて古くより当時の原料で自家製生産し、時には薪に至るまで自製しています。
沿革
1903年 | 法勝寺焼松花窯 築窯 |
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1957年 | 真澄 鳥取県西伯郡南部町(旧西伯町)に生まれる |
1975年 | 唐津焼窯元にて修行 |
1984年 | 愉理 鳥取県西伯郡南部町(旧西伯町)に生まれる |
1993年 | 四代窯元継承 |
2002年 | 日本伝統工芸展 正会員認定 |
2004年 | 奈良芸術短期大学陶芸コース卒 |
2006年 | 奈良芸術短期大学専攻科卒 |
2007年 | 信楽焼業試験場デザイン科卒 |
受賞歴
1988年 |
田部美術館大賞茶の湯造形展 入選(13回)
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1995年 |
日本伝統工芸展 入選(5回)
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2008年 |
第42回女流陶芸展朝日新聞社賞 受賞
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