硝子胎螺鈿酒盃【雪渓】

5月、信州旅行に出かけた際、電車の車窓から山々を眺めていると、残雪がまるで抽象画を描いているようでした。 その様子を酒杯に描けないかと思い、ガラスの酒器と貝で螺鈿技法で作ったものです。 ガラスの特性である「透ける」というところから、内面に見えるのは、比較的赤色の発色ある「あわび貝」を漆で貼り付け、その隙間には太陽の光の反射のような銀箔で埋めました。 外側には青緑の発色が強い「ニュージーランド貝」を漆で貼り、隙間には白漆でまるで残雪を思わす富士山のように仕上げています。 内側から見た景色と、外側の景色の違いを楽しんでいただける酒盃です。 貝は本体の硝子盃の外側から貼っているため、お酒や食べ物に直接触れることはありません。 貝の上から透明漆を4～7回ほど上塗りし、それから砥石で研ぎ上げ、コンパウンド、微粒子研磨剤で磨き上げています。 下の袴の部分は銀で波形模様の袴を付け、線鏨で丁寧に模様を入れました。 ＊底の部分には責任ある作品であるという印の、製作者のホールマークを入れています。 口の部分は薄く仕上げていますので、口当たりが非常に心地よい盃です。 ゆっくり呑み進むほどに、ゆらゆら揺らめく酒面や貝の様相を目にしながら、ほどよい酔い心地をお楽しみいただけることと思います。 また、少し大きめの盃ですので、アイスクリームを入れたり、お通しやおつまみを入れる小鉢としても使って頂けます。

※一点ずつ手作業で制作しているため、同じ作品でも色・柄・形・大きさ等に違いが生じる場合があります。 ※撮影の都合上、写真の色と異なって見える場合がございます。 ※製法の特性により、シミ・ヒビ割れ・汚れ等があるように見える場合がござますが、品質に問題はございません。 ※定休日や年末年始などの長期休暇期間中のご注文は、発送目安日よりも発送が遅れる場合がございます。予めご了承ください。

耐熱ガラスではございませんので、熱湯での殺菌洗浄はお控えください。 グラスを破損させてしまう場合がございます。 食洗機、食器乾燥機、電子レンジの使用はお控えください。 洗うときは、スポンジや布などの柔らかい素材のもので、やさしく洗ってください。 金属タワシや堅い素材の食器洗いは、グラスや袴部、特に漆部分を傷つけてしまいますので、お控えください。