有田焼・伊万里焼きとは?歴史と特徴を解説|おすすめのうつわをご紹介
お皿やティーカップ、湯呑などに色鮮やかに描かれた絵柄が目を引く、「有田焼」。 有田焼は佐賀県西部、長崎県にも近いエリアで作られている磁器。食器だけでなく、美術工芸品としても世界で高く評価されている、日本を代表する焼き物のひとつです。 伊万里焼といっしょに名前を聞くことも多い有田焼。 この記事では、有田焼と伊万里焼の違いや特徴・歴史、おすすめの有田焼のうつわを紹介していきます。
伊万里焼との違いは?
有田焼・伊万里焼の特徴
有田焼•伊万里焼の歴史
日常に彩りを加える、おすすめ有田焼5選
八重桜文なぶり鉢 フレア形
手書きから感じる温かみ「染錦葡萄絵6角鉢」
白滋に描かれる美しい絵柄「染付 花文 猪口揃」
伝統が培う逸品、白磁丸湯呑(大)
和と洋が融合した「藤のコーヒーカップ・ティーカップ」
まとめ
プロフィール
小畑裕司Obata Yuji
有田焼アーティスト。1961年 有田町にて生まれる。1984年 青山学院大学法学部卒業、1987年 佐賀県立有田窯業大学校製造学科卒業し、現在、二代目仁窯 窯主として作陶活動を行う。 柿右衛門を系譜に持ちながらも、特定の師につくことはせずに独自の道を切りひらいた小畑裕司は、ろくろ、焼成、絵付けまでの工程を、全て自身で行う。これにより、形、白磁の深い白、そして絵付けの色や柄が全て一体となった作品が生まれる。 小畑の創り出す色は特徴的で、特に「正円子」の絵の具を使って描き出す桜色は"Obata Pink"と呼ばれる。小畑の主要モチーフである桜は、小さな花びら一つ一つまで、きわめて微細なタッチで描かれ、全体として大胆な構図で描き出される。満開に咲き誇るさま、はかなく散りゆくさまは、繊細かつ妖艶だ。 天皇皇后両陛下にも献上した経験を持ち、日本工芸会正会員、有田陶芸協会会員、佐賀美術協会会友。
舘林喜助tatebayashi kisuke
有田焼窯元 舘林喜助工房では、今では少なくなりました、昔ながらの手画きにこだわり、一つ一つの器を筆で丁寧に総手画きしています。また、上質な陶土を使用して、より澄んだ白い地肌と使い易く丈夫な形状のデザインで親子代々、長年使い続けられる器を目指し日々、有田焼の制作を行っています。 昔ながらの手法を守りながら、現代の家庭に合わせた舘林喜助工房の器で、お客様また、大切な方々の日々に温もりと優しさ、華やぎを添えられれば幸いです。忙しい毎日のほっとしたい時間、特別な日に舘林喜助工房の器をどうぞ。
副島 微美子soejima mimiko
白磁の人間国宝・井上萬二氏に4年間ロクロ指導を受けたのち、夫と共に白磁工房「静風舎」設立。 40年間ロクロ成形による食器を中心に制作。 現在は丸善日本橋店、新宿高島屋等で個展活動。
矢鋪與左衛門窯Yashikiyozaemongama
一口に有田焼の窯元といっても、各々その特徴はさまざまです。ここでは、矢鋪與左衛門窯を特徴づける要素のひとつひとつを解説していきます。 白磁とは白素地に無色の釉薬をかけ、高温の還元炎で焼き上げて作る磁器のことです。その歴史は古く、6世紀の中国に起源が求められるともいわれます。以来、その美しさと希少性から、宮廷や大名間の贈答品としても珍重されてきました。 日本において現代に連なる磁器のルーツは16世紀、朝鮮半島から来た陶工によってもたされました。当地、有田の泉山で白磁に適した磁石を含む地層が見つかり、当時から白磁は焼かれ続けてきました。そのため有田は日本磁器発祥の地と呼ばれています。 絵付をせず、その造形で作家の世界を表現する白磁は「ごまかしがきかない」といわれます。磁器ロクロを習得するのに膨大な時間を要するのに加え、ほんの少しのキズ、たったひとつの降りものでも作品としては成立しなくなります。 一口に有田焼といってもその作られ方は一様ではありません。「小物」と呼ばれる分野の場合、大きく2つに分けられ、それぞれ「内山の技法」、「外山の技法」と呼ばれています。 泉山から採掘された磁石(じせき:磁器をつくる土の原料)のうち、質のよいものは内山で卸され、そこでは主に美術品や贈答品が作られました。外山では比較的庶民向けの焼き物が作られたといわれています。 内山の技法はロクロのみで成形をやり終える技法です。径の大きさや高さはもちろん、曲線の角度や大きさまでも揃えるには相当の技量を要します。この技法を身につけるために、ロクロ師は身を粉にして鍛錬を重ねます。 昔は有田焼の技法の中核を担っていた内山の技法ですが、実は現在ではほとんど伝承されていないというのが現状です。 矢鋪與左衛門窯では、今では失われつつある伝統の技法を忠実に受け継ぎ、昔ながらの有田焼の美しさを現代に伝えています。生命あるものはその環境に応じ生成発展しようとします。これが生命の神秘です。 生命なきものは外力を加えない限り永久にそのままです。その生命を吹き込もうと技術の粋を尽くし心を植えつけようと皆それぞれに苦心し、それゆえここに工芸の妙味があります。 当窯の作品は熊本県天草産の陶石を厳選・精製した特上の土を用い、肥前有田に伝わる技法をもってロクロを回し、焼成したものです。 どうか末永くご愛用下さいませ。
香仁 | 小菅仁子Kajin-Kosuge Satoko-
10年間の海外生活を経て様々な国の陶器に出合い、その強い影響を受け西洋陶器の絵付けを習得。いつからか和の要素を取り入れたデザインを中心とした制作、さらには日本の伝統工芸、有田焼の絵付け技術を学び今に至っております。海外から日本を見つめ、日本の伝統工芸の美しさに強く魅せられ、その精神と技術がいつまでも絶えることなく続いていくことが大切だと感じています。 現在は有田焼と洋風モダンな要素の融合を目指した制作をしています。 陶絵付け学院「原宿陶画舎」師範科卒業。ポーセリンアーティストの認定を受ける。 日本ヴォーグ社 有田焼上絵付講師資格認定を受ける。 JPAC(Japan Porcelain Artist’s Club)設立に参画