大人の女性のための和食器 自宅使いもプレゼントにもおすすめなおしゃれなうつわ5選

外食も嬉しいけれど、おうちで食べるご飯がおいしくて、幸せに感じられたら素敵なことですね。でも、「毎日献立を考えて作っている人の身にもなって!」と思っている方も多いのではないでしょうか。 そんな時は新しい和食器で気分を変えませんか。 この記事では、和食とは⁈という話から、和食器の基本や選び方、おしゃれな和食器5選もご紹介します。

日本食と和食と日本料理

「私達が普段食べている料理は何料理?」と聞かれたら、多くの方は「日本食」や「和食」と答えるのではないでしょうか。これは間違いではありません。 しかし厳密に言うと、「日本食」と「和食」は同じではないことをご存じですか。

「日本食」

日本食は、料理の大きな総称で、日本の国土や風土の中で発展してきた料理のことを指します。 日本で馴染みのある食材で作った料理だけでなく、海外から入ってきて発展したものも日本食です。日本で食べられている食のほとんどを指し、ラーメン、カレー、ハンバーグ、スパゲテイナポリタンなども含まれます。

「和食」

和食は日本食の中で、地域独特の文化や宗教観、お正月やお盆などの年中行事やお祭りなどの祭事で生まれた食に、四季や自然の恵みを取り入れて調理されたものとされています。 簡単に言えば、日本食に日本の食文化を加えたもので、家庭料理も和食です。 2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されたのは「和食」です。

「日本料理」

日本食には、もう一つのカテゴリー「日本料理」があります。 日本料理は、和食に高度な技術や知識を加えたものです。 一般的には、料亭や日本料理店で提供されるような料理を指します。 茶席で出される「懐石料理」、酒宴の席用の「会席料理」や「精進料理」などは日本料理です。

和食器のきほんのき

和食に使う食器全般を「和食器」と呼びます。 こちらでは、知っていれば便利な、和食器の基本をご紹介します。

「一汁三菜」を知ろう!

和食の膳の基本は、一汁三菜です。 一汁三菜は室町時代に始まり、江戸時代に発展した「本膳料理」の献立のひとつで、日本料理の正式な膳立てです。 主食である「ご飯」、「汁物」と「三菜(三種のおかず)」が基本で、ここに漬物が加わることもあります。 現代では、この組み合わせは、栄養のバランスがとりやすく健康な体を作る献立として推奨されています。 一汁三菜に使う食器は、ご飯茶碗・お椀・皿三種(中皿・小皿・小鉢)です。この組み合わせを知っておけば和食器を選ぶ際の助けになるでしょう。

陶器と磁器

和食器として使われる食器は、陶器と磁器の二種類あります。作る際に使われる原材料で、陶器・磁器に分けられます。 「陶器」は、粘土が主な原材料で、耐久性を増すためにガラス成分「珪石(けいせき)」とガラスを熔かす成分「長石」を混ぜています。陶器を「土もの」と呼ぶのは土が原材料だからです。
1,000度を超える高温で、長時間焼かれます。 焼きあがった陶器は、光を通さず透明度はなく、やさしい肌ざわり、素朴な見た目です。 熱伝導率が低いので、「熱しにくく冷めにくい」といわれます。 その素朴で簡素な見た目から、茶の湯の道具としても多く使われています。 代表的な焼き物は、信楽焼・瀬戸焼・笠間焼・益子焼・唐津焼・常滑焼などです。 「磁器」の原材料の主成分は磁石を粉砕した石粉と呼ばれる石です。このため、磁器は「石もの」と呼ばれることがあります。 陶器よりもさらに高温で焼くので、固く強度があり、薄く形成できます。 焼くと半ガラス質となり、光が通る性質のため透明性があります。手触りは硬く、つるっとなめらかで、陶器に比べると軽くて丈夫です。
色合いは純白色が主です。そこへ絵付けをした華やかな皿や花瓶なども多く作られます。磁器は熱伝導率が高いため、「熱しやすく冷めやすい」のが特徴です。 主な焼き物は、有田焼(伊万里焼)、九谷焼、砥部焼、波佐見焼などがあります。 陶器と磁器は見た目が全く違いますが、どちらも和食器として長い年月、食卓を彩ってきました。

「寸」って?

食器のサイズを表すとき、「寸」という表記を使うことがあります。 四寸皿、八寸皿などの表記を目にしたことがあるのではないでしょうか。 江戸時代の日本では長さや重さ、面積などを表す際に「尺貫法」という単位が使われていました。長さの単位は「尺」、重さは「貫」、面積は「反・坪」等です。 1891年に度量衡法が公布され、メートルやキログラムが使われるようになりましたが、今でも尺貫法の表記が使われることがあります。 寸は長さの単位で、1/10尺、約3センチです。 四寸皿は、直径が約12センチで取り皿くらいの大きさ。八寸皿は直径約24センチの大皿です。 寸の単位を覚えておくと、食器を買う際に便利です。

和食器と洋食器

私達が食卓で使う食器は、和食器と洋食器の二種類が多いのではないでしょうか。 こちらでは和食器と洋食器の違いについてお話します。

洋食器の特徴

洋食器にはいくつかの種類があります。 陶器もありますし、牛の骨灰を混ぜて作るボーンチャイナもあります。しかし、ほとんどの洋食器は石が主成分で作られる磁器です。 フランス料理やイタリア料理に代表される洋食は、ナイフとフォークを使うので、傷つきにくい磁器が主に使用されます。 洋食器は、テーブルに置いたまま使われ、手で持ち上げるのはマナー違反です。スープ皿のスープなどの汁物であっても食器を持ち上げることはありません。 ですから、テーブル上に並んだ食器を上から見た時に美しく見えるような工夫がされています。真っ白な皿をキャンバスに見立て、料理とソースで美しい盛り付けを楽しむような使われ方をします。 同じブランドの同じシリーズをセットでそろえるのが一般的で、多くは、メインには白いプレートが選ばれます。食事の中心は料理であり、料理を引き立てるために、同じ色や素材の食器を使うと考えられてます。

和食器の特徴

和食と洋食の一番の違いは、和食は箸を使い、食器を手に持って食べる食習慣で、世界中で日本だけといわれています。中国や韓国でも箸を使いますが、器を持つのはマナー違反です。 器を手に持つために、和食器は比較的軽く、手になじむような形に作られています。 それが顕著に表れているのが、ご飯茶碗とお椀でしょう。どちらも底に高台という台がつけられ、熱いものが入っていても持ちやすいように作られています。
また、手に持った際に器の中が見えるため、中にも模様や絵柄をあしらうなど、気遣いがされています。 また、和食は季節感を大事にするため、季節に合わせた色や形の食器を使うことが多くあります。 和食は、料理そのものだけでなく、食器も含めた見た目や季節感、日本文化を楽しむものです。そのために、多種多様な食器が作られ楽しまれています。

「属人器」とは?

属人器(ぞくじんき)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。 茶碗や箸のような、使う人が決まっている食器類を指します。マイカップ等も属人器の一つです。 この習慣の要因は、諸説在りますが、一つひとつの箱膳に各々の箸や茶碗をしまっていたからとか、箸や茶碗は人により大きさが違うからなどと言われています。 属人器という考え方は、日本独特で非常に珍しい習慣といえるでしょう。

和食器の賢い選び方

使い勝手がよく、おしゃれな和食器はどのように選べばよいのでしょう。 こちらでは、和食器の選び方をご紹介します。

持つことを考えたサイズ感と形

和食は、手に食器を持って食べる文化だとお話ししました。 選ぶ際も、手に持った時になじむサイズと形を重視しましょう。大きすぎたり重すぎたりする器は、結局使われなくなってしまいます。

一汁三菜を基本に考える

一汁三菜の食事を盛り付けられる食器があれば、基本的な食卓は整えられます。 基本の箸、ご飯茶碗と汁椀、中皿、小皿、小鉢。これに、家族の人数にもよりますが、大皿、少し大きめの鉢、どんぶりくらい用意すれば、使い勝手の良い基本の食器をそろえられるでしょう。

ライフスタイルに合わせる

自分のライフスタイルに合わせて食器を選ぶことは大切です。 ホームパーティーが好きで、人をよく呼ぶ方などは、素敵な大皿があっても活躍の場がありますが、そうでなければ、出番がなく、しまったままということになりかねません。 器好きは、素敵な食器を見るとつい買いたくなりますが、使ってこその器です。どんな時に使うのか、しまうスペースはあるのかなどよく考えましょう。

テイストをそろえる

毎日の食卓で一番多く使う食器は、ある程度同じようなテイストでそろえると、使いやすい食器のラインナップになります。 何を組み合わせてもちぐはぐ感がないようにしておけば、いざという時に迷うことがありません。 そこに季節の器を足したり、お祝いの雰囲気の出る器を足したりして楽しめます。 同じテイストの器をそろえる場合は、好きな窯元をひとつ決めて選ぶと選びやすいですし、お気に入りをそろえられます。

作家ものを取り入れてみる

無難な和食器ばかりで飽きてしまうというときは、作家ものを取り入れてみてください。 季節感が満載の器、個性豊かな景色のもの、鮮やかな色などを一つ入れるだけで食卓が豊かに華やかになります。

食器好きも大満足 プレゼントにもぴったりな和食器5選

【つが野焼】リムプレート

リムプレートは、皿のふちが一段高くなったつくりの皿です。 指が料理に触れないようにする、皿を持ちやすくする、料理をこぼれにくくするなどの理由があります。 西洋ナズナを使い、植物の生命力を感じられるような皿です。ざらっとした質感でニュアンスカラーの優しいグレーが特徴です。 こちらの釉薬は、くすみがかかり質感が少しざらっとしたものや、表面に光沢が出るものなど焼成により印象が変わります。 長径約21.5cm、短径約14cmの楕円形で、メインディッシュとしても使用できる大きさです。電子レンジに使用できます。 お値段は、2,700円(送料・税込)。

【宝山窯】花形小鉢 HANAGATAKOBACHI/02

備前焼窯元 宝山窯の花形小鉢です。 釉薬をかけずに焼く備前焼の特徴が良く出ており、登り窯での焼成時に、木炭から発生するガスの影響などを受け、内外に多彩な変化が生まれています。縁を花形にカッティングした優しいデザインです。 直径約13.4cm、高さ約5.4cmの中型の小鉢で、サラダや煮物などを盛るのにぴったりです。 使い始めの数か月は使用前に30分ほど水につけておくと、入り込んだ油分や汚れが洗いやすくなります。 お値段は、4,950円です。

【亜登武窯 武田謙二】備前焼木の葉深皿(L) 

独自の土の配合と、1,200℃という高温登り窯で10日間以上かけて焼き上げる事で、耐熱性が上がり、電子レンジ・オーブン対応を可能にしました。 調理したての熱々を、そのまま食卓へ。現代の生活様式にマッチした備前焼の新しいスタイルの誕生です! 型を使わず、一枚一枚手作業で成形しています。窯の中で薪の灰が高温で釉化して現れる、胡麻、牡丹餅などの模様が、味のある仕上がりになっています。 和食だけでなく、パスタなどに使うと食卓も華やかです! 長径約27cm、短径約18.5cm、高さ約6.8cmあり、出番も多そうな、少し大きめの深皿です。 電子レンジだけでなく、オーブンも、食洗器も使え、熱湯や冷凍にも対応しています。 お値段は、8,330円(送料・税込)です。

【マスブチアカル】四角皿大(白)

益子焼の四角皿です。 原土を自ら石臼で突いて作る“コナ土”。このコナ土を作る時に出る小石を混ぜ込んだ土とオリジナルの釉薬で作られています。 長辺約26.5cm、短辺約26cm、高さ約5.5cm、重さは約2,050gあります。 大きさも厚みもある存在感と重量感は、重く荒々しい器が好きな方にお勧めです。 大盛りのサラダやメインディッシュに、またご飯ものなどにも使える大皿です。 益子の土は周辺が欠けやすいため、他の器とは別に一点ずつ洗って頂く事をお勧めいたします。 ps.けんしょう炎の方はご注意を! お値段は、15,000円(送料・税込)。

【前田正剛】鉄絵掛分釉描茶碗「花筏」

「鉄絵掛分釉描」という技法で作られています。 地の黄伊羅保とそれぞれ同じ融点の釉薬を、絵付けの後にマスキングしながら加彩し、一度に焼き上げます。 華やかな低下度の上絵に対して、高火度の釉薬による掛分けは、柔らかく力強い印象に作品を仕上げます。 直径約12.4cm、高さ約8.4cmとやや大きめな茶碗です。 電子レンジとオーブンが使えます。 お値段は、67,500円(送料・税込)です。

多彩な和食器を使いこなして豊かな食卓を!

和食器ほど、多彩で使い勝手の良い食器は他にないことが分かっていただけたのではないでしょうか。 こんなに素晴らしい食文化のある日本は、まさに日本人の誇りと言えますね。 和食器をもっと身近に感じ使いこなして、豊かな食卓を楽しんでください。

本記事でご紹介したつくりて様

窯元

つが野焼TSUGANOYAKI

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季節の植物を活かし、また植物をモチーフにした作品。日常のアクセントとなり自然を身近に感じる事がてきるような器たちを作りたいと思っています。

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備前焼窯元

宝山窯Bizen Pottery Hozangama

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備前焼窯元 宝山窯は、「備前焼のふるさと」備前市伊部を拠点に、古より続く「備前焼窯元六姓」直系の窯元です。 現在、窯元で使用している扇形の陶印(マーク)は、最古のもので、室町時代末期の大甕に印されていることがわかっており、ギャラリーでは、江戸時代から伊部のまちを見守ってきた陳列棚(雛壇)が、今もなお現役で活躍しています。

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陶芸家

亜登武窯 武田謙二ATOBUGAMA Takeda Kenji

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岡山と東京で、大手キャンドルメーカーのデザイナーとして、企画と製造の現場に携わってまいりました。また、繊維会社で営業・販売、建設現場で溶接や大工の経験を積んでまいりましたが、それらがすべて、今の工房での創作活動に生きています。 備前焼はとても奥が深く、窯の中の炎の状態によっては想定外の仕上がりになる面白味があります。その素晴らしさをもっと多くの方に知っていただき、生活の中に取り入れていただきたいと思っております。

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陶芸家

マスブチアカルmasubuchi akaru

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益子の土の見せる様々な魅力に惚れ込んでしまいました。この魅力を伝えたくていろんなものを作っています。 原土を自ら石臼で突いて作る“コナ土”の並・赤、”水簸土“の並・赤、再生粘土にコナ土を作る時に出る小石を混ぜ込んだ全部混ぜの自称“じゃり土“、これら5種類の益子の土と、オリジナル釉薬、手作りの蹴りロクロ、そして自ら建てた登窯の炎が創り出す様々な表情を是非お楽しみ下さい。

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陶芸家

前田正剛Maeda Seigo

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植物を主軸のテーマとし、近年までは色釉による掛け分けで色彩豊かに表現してまいりました。昨今は、より想像を掻き立て、それぞれの心象へ訴えるモノになればとモノトーンで表現いたしております。そして観覧していただく際に発見と物語が生まれ、楽しんでいただけるのではないかと鬱蒼とする茂みの中で行われている小さな生き物の営みを器上に配した表現も試みております。自然の中にこそ、人の美しいと感じる制作のヒントが沢山溢れていると常日頃感じています。つつましくも力強いあらゆる自然からのお裾分けを、器上に表現できればと研鑽しております。

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