日本の磁器発祥の地で220年の伝統を受け継ぐ「弥左ヱ門窯」
はじめに、弥左ヱ門窯についてご紹介をお願いします。
松本哲さん(以下、松本):弥左ヱ門窯は、1804年に初代弥左ヱ門が創業した有田焼の窯元です。2024年に創業220周年を迎えます。創業当時、鍋島藩では「窯焼名代札」の交付を受けた窯元が窯焼きを営んでいましたが、弥左ヱ門窯もその一つです。
有田焼は17世紀はじめ、豊臣秀吉の朝鮮出兵の際、鍋島藩主が朝鮮陶工を日本に連れ帰り、磁器の原材料である陶石を有田で発見したのが始まりとされています。伊万里港から出荷していたため、伊万里焼と呼ばれていました。
現在、弥左ヱ門窯では食器を中心に、美術品・特注品・OEMや他社とのコラボレーション商品の作成・販売の他、弥左ヱ門窯の食器で地元食材を楽しめるカフェの運営もしています。